誤解を受ける前に言わせて下さい〜。
僕は髪を綺麗にかっこ良くするのが仕事で、押し売りやらモノを買わせようとするのは仕事じゃありません(笑)商品を売って売り上げを伸ばそうなんて手は使いませんので、ご安心を。
札幌に帰って来て一ヶ月が経過しました。お客様に使用する薬剤や化粧品のリサーチは留まるとこを知りません。
シャンプーをリサーチしながら、成分や化学を復習したくてテキスト開いて勉強してました。ここ最近の日本は「ノンシリコン」という言葉が流行っているようで、どこでもノンシリコンって目にします。
今年の6月にドイツから一時帰国したのですが、その時に同級生の女子に会ったのですが…「最近、ノンシリコンのシャンプーを使ったのだけど、もう髪がまとまらなくてパサパサになって、もう自分の髪じゃないみたい」と悲しそうな顔で相談されました。
僕の答えは、「じゃーノンシリコンやめたらいいじゃん」でした(笑)
「おまえ〜本当に美容師やってんのか〜」なんて、ドつかれましたが(笑)これは冗談じゃなくて、香粧品化学を知った上でのアドバイスだったんだけどねー。
ノンシリコンを使って、ダメ出ししてるブログがありましたので、リンクを張っておきましょう!
このブログの中で書かれてますが、今までのシャンプーを使っていて何の不具合もなく、ヘアーカラーはアルカリ剤がたっぷりのものを使い、150度を超える熱のアイロンを使用し、それでも髪がツヤツヤでプルプルに見えてて美しさを保っているのだったら、ジメチコンもポリマーも入っていて何が悪いのか?って思うのは当然です。
もう一般の方でもご存知の方が多いですが、アルコール系シャンプーとアミノ酸系シャンプーと大きく分けて二つありますね。(ここでは石鹸系シャンプーは省かせて頂きます。)全てに一長一短があるので、その長所を生かして選べば、手頃な価格で良いものを使えます。(そりゃシャンプー500mlに五千円以上出せばいいですが(笑))
アルコール系シャンプー
長所 安い、大量生産できる、泡立ちがいい、洗ったサッパリ感がある。
短所 洗浄力が強くて皮膚に必要な油まで取ってしまう。
アミノ酸系シャンプー
長所 皮膚に優しい、
短所 高い、サロンでしか買えないサロン専売品が多い、通販で買えるが面倒、泡立ち悪い
スーパーなどで安価でアミノ酸系シャンプーをうたっているものは、ほーんの少しだけアミノ酸が入って、殆んどがアルコール系のものだったりします。やはり値段と質は比例しますからご注意を。
それじゃ、シリコンって何?どうしてシャンプーに入っているのか?ってことですが、シリコンって、分子構造によって形が変わってくるのですが、ゴムだったり、床用のワックスだったり、スポーツシューズのクッションだったりします。髪の毛にはシリコンがコーティング剤で覆ってると思って下さい。
このシリコンって、有機物じゃないので、環境や身体にも優しいんです。参照サイト→三信ゴム
タンパク質を含まないので、たんばく質アレルギーの人も大丈夫。
シリコン
長所 髪を艶やかに美しく見せる、アレルギーを起こさない、人工で作るので安価、
短所 髪の表面をコーティングするだけで、傷んだ髪の修復にはならないので、気がついたら傷んでた!って事になる。コーティングしているので、パーマ液やカラー剤が髪の中心部まで入りにくい。
昔・昔ですが、リンス・イン・シャンプーってあったのご存知でしょうか?アルコール系シャンプーや石油系シャンプーが一般向けのスーパーで出回っていた時、あまりにも髪がパサパサ&キシキシになるので、それならリンスと称してシリコン入れちゃえ!ってことから始まりました。それが今では「リンス・イン」という言葉は抜け落ちてしまい、市販のシャンプーはシリコン入りが当たり前になっていたんですねー。
それで、シャンプーで洗ったあとはサッパリ感があるのに、髪がすぐにペタペタになる・・・って場合は、それはシリコンが入りすぎてるシャンプーです(涙)しかし、最低限必要なシリコンというのは、髪を美しくツヤツヤにするためには必要な成分だと思っています。入り過ぎはいけません。悪質のシャンプーを良く見せようと誤魔化しでシリコンをたっぷり入れている某メーカーの物もありますが、ありゃひどいですから(涙)
でも全くシリコンが入ってなくて良いものって??? ノンシリコンを使って髪がパサパサで老けて見えてしまっては本末転倒です。
理想のシャンプーとは。
そりゃ、一ヶ月にシャンプー代で5千円も一万円も出せる人は、生ケラチンの入った超超高級なアミノ酸系、タンパク質たっぷりシャンプーを使えばいいと思います。
現実のシャンプー選びは。
良いシャンプーを使うにしても、せめて一ヶ月のシャンプー&トリートメント代は1500円〜2000円の間で済ませたい。そうなると100%アミノ酸系シャンプーは難しいでしょう。
良いとこ取りですが、アミノ酸系シャンプーなんだけど、泡立ちを良くするために高級アルコール系の成分も入り、髪の毛に必要なタンパク質がたっぷり入って、そのタンパク質を閉じ込めるために表面にちょっぴりシリコンを入れて美しく仕上げる。。。それだと値段も手頃、仕上がりも美しく見え、髪の中へタンパク質を補給してくれ保湿効果もあり。
そんなシャンプーをお客様に使っております。(シャンプー決めるのに二週間もリサーチにかかってしまった(笑))
ミルボン・ディーセス ノイ ドゥーエ
ノンシリコンを勧められたら。「シリコンの何が悪いのですか?」と聞き返して下さい。きっとそのサロンのトリートメントコースに使っているトリートメント剤の中にはシリコンが入ってますから(笑)
そして、本当に良いシャンプーでノンシリコンだとこちら
ドゥ・アクシュ プルームシャンプー
大切なのは、お客様の立場になって、お客様の髪が美しくなるために、毎日キラキラ輝けるように、どうすればいいかを考える「心」だと思います。浅い知識でお客様に不安をあおってはいけません、思いやりなくして仕事はできません。